第76話 ヴェンジェンス

ボンバー・プレッパー大尉が鬼となって死んだことはシールズのメンバーに少なからず衝撃を与えた。また、再発防止のため、人間ではない隊員が皆、元の兵科に戻され、青森の第5艦隊に移動になったこともシールズの不満を増長させた。

チーム・ホワイトのリーダー、マツ・トルクミット海軍少佐もシールズの現在の待遇について不満を抱く者の一人だった。マツ・トルクミットの不満を読むかの如く、イハラがマツを夕食に招いた。かつてボンバーを招いたレストランでマツは不満を全て、イハラにぶちまけた。

「Y4ユニットは悪魔狩りと称して常に悪魔と対峙してきた。それに奴らは死者を復活させる能力を有しているにもかかわらず、チームレッドの死者とボンバーを復活させなかった。彼らはこれからの世界を否定する存在だ」イハラが言った。
「Y4は怪物の集まりだと聞いている。怪物が怪物を倒しそれを正義と称する。はっきり言って茶番だ」マツが言った。
「どうする、マツ。チームレッドの復讐をするか?それとも黙ってY4を野放しにするか。君には2つの選択支がある」イハラが言った。
「復讐あるのみだ。シールズは仲間を裏切らない」マツが言った。イハラは喚魂の術の印を結んだ。マツの体内に悪魔が召喚される。肉体の激しい変化にマツは椅子から転げ落ち、床の上で苦悶した。マツの全身の筋肉は制服の中で膨張し、顔面にも大きな変化が起こった。短く刈られていた髪は伸び、怒髪天を突いていた」

「マツよ、お前は今日から天孫に抗った荒ふる神、スサノオだ」イハラが言った。
「スサ……ノオ……」荒ふる神に変じたマツが言った。
「そうだスサノオだ。お前は今日から神だ。神として、Y4に復讐しろ」イハラが言った。
「イハラよ、お前は人間でなかったのか?」マツが言った。神となったマツはイハラの正体を見た。
「我は魔王ルシファー。イハラとは仮の姿だ。この世界をあるべき姿に変えるためにこの世界に来た」イハラが言った。
「詳しいことはわからん。だが、ボンバーとチームレッドを殺したY4は許せん。われは奴らに復讐する」マツはそう言うと人間の姿に戻った。(つづく)

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