第77話 喚問

モトがイタリアン・バジルピザを一切れ食べ終わると同時に、モトの携帯が振動した。モトは電話に出た。電話の相手はイハラだった。イハラはY4の現状について報告するよう命じて来た。

モトは愛車で六本木にあるSS第1特殊攻撃旅団の本部に向かった。

「ただいま到着しました、准将」モトが敬礼した。
「まずは帽子を取ってかけてくれ」イハラが革張りの椅子に腰掛けるようモトを促した。モトは制帽を脱ぐと革張りの椅子に座った。
「最近のY4はトラブル続きだな」イハラが言った。
「ええ、最近は悪魔が増えてきましたから、それだけ敵も増えたと言うことで」モトが言った。
「それだけではないんじゃないのか?」イハラが言った。
「え?」モトが首を傾げた。
「Y4を潰そうと言う存在があるということだ」イハラが言った。
「ほぉ……」モトは思案しながら呟いた。
「Y4を救いたいと思わないか?」イハラが言った。
「自分は結局自分にしか救われないことぐらいY4の連中はわかってますよ」モトが言った。
「確かに悪魔と戦うからにはそこまで覚悟しなければ不可能かもしれないな。でも、お前の覚悟はどうなんだ?」イハラがモトに尋ねた。
「オレの覚悟……ねぇ?まあベストを尽くしますよ」モトがニヒルな笑みを浮かべ答えた。
「一般人に出来ることは限られている。Y4を救いたければ強力な悪魔を受け容れろ」イハラが言った。
「その誘いには乗りませんよ」モトが言った。
「お前に選択支はない」イハラはそう言うと喚魂の印を結んだ。しかし、術は不思議な力でかき消された。
「何度やっても無駄ですよ。オレに術は効かない」モトが言った。
「なら、俺の主席参謀という立場で世界が悪魔に支配されて行くのを見届けるが良い」イハラが言った。
「ご自由に。オレは神でもなく、悪魔でもない立場で見物させていただきますよ」モトが言った。
「Y4なら今頃多分皆殺しだろう」イハラが言った。
「オレはY4の底力を期待しますよ。多分まだ間に合う」モトはそう言うと制帽を被り、イハラの元を立ち去った。(つづく)

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