第69話 演習終了

「ともかくSS第1特殊攻撃旅団に連絡だ」ネジがSS第1特殊攻撃旅団本部に電話をした。電話に出たのはモトだった。
「電話に出たのがモトさんだったのはラッキーでした。実はいま、東戸塚基地が海軍のシールズと思しき武装集団に襲撃されました。武装集団は全員悪魔で敵5体を殺害、4体の捕虜を取りました」ネジが言った。

「悪魔が魔界に帰る前に証拠写真を撮れるだけ撮れ。オレは都内の本部から東戸塚まで横須賀線で行く。横浜でメールするから駅に車を寄越してくれ」モトはそう言うと一方的に電話を切った。

「『証拠写真を撮れるだけ撮れ』、だそうだ。トモティン、モトさんからメールが来たら東戸塚まで行ってくれ」ネジが言った。
「了解。しかし3人でよくここまで戦ったな」トモティンが言った。
「ヤツさんが戦闘訓練をはじめなければ死んでたかもね」悪魔の遺体を撮影しながらコースケが言った。
「魔力の強いコースケがタロット占いで死神の正位置を引いたっていうから完全武装で狭くてゴチャゴチャした室内を移動する訓練を始めた。屋内戦訓練としてはいい出来だ」ヤツも携帯電話で写真を撮りながら言った。
「つーか、完璧」シールズの侵入ルートに沿って写真を撮影しているコースケが言った。頑丈な鉄の扉がいくつも蹴破られているのにコースケは初めて気がついた。
「アラートの体制を変える必要がある。今まではフィールドグレーの勤務服で待機していたが、これからは何が俺たちの敵になるか想像がつかない。これからアラートに着く時はすぐに戦闘装備が出来るようにすべきだ。これが今回の屋内演習の結論だ」ヤツが言った。
「ところで自分はいつまでこの兵舎で暮らさなければいけないんですか?」タクオがネジにたずねた。
「上等兵以下は兵舎暮らしが義務付けられている。ただし控え室のプレステ2とパソコンの使用は認める。以上」ネジがいった。
「実は空きベッドだらけの部屋で寝るのが怖くて……」タクオがいった。
「じゃあ、ドアサイドのベッドを使えよ」ネジがいった。
「わかりました」タクオがいった。

一行が5体の遺体の前でくだらない話をしているとネジの携帯にメールが着信した。

「『今、横浜駅だ。寒いから早く来い(爆)』ってなんじゃこれ?」モトのメールを見てネジは首を傾げた。トモティンは東戸塚駅に車で向かった。(つづく)

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