| 第67話 戦闘訓練 「どういう意味?そもそもこの基地じゃ戦闘訓練はできないよ」コースケが言った。 「完全戦闘装備をして、ゴチャゴチャした屋内を歩く訓練だ」ヤツが言った。 「控え室のプレステ2を壊せば経費でプレステ3が買えるかな。ブルーレイディスクも見て見たいし」コースケが言った。 「今、政府は予算削りに必死だ。プレステ3は諦めろ」ヤツが言った。 「ちぇっ!まあいいよ。着替えてくる。ついでに広い兵舎で一人暮らしをしているタクオも訓練に参加させよう。完全戦闘装備って、長距離移動用のバックパックも装備するの?」コースケがヤツに尋ねた。 「戦闘装備だけでいい。バックパックまで背負っていたら備品を壊す恐れがある」ヤツがコースケに言った。コースケとタクオが戦闘装備で現れると今度はヤツが着替えに行った。 「あ、ヤツさんがちゃんと戦闘服を着ている。なんか感動」コースケが言った。 「Tシャツは夏場限定だ。俺だって冬はちゃんと戦闘服を着る」ヤツが言った。 その頃、ボンバー率いるシールズのチームレッドは静かに東戸塚基地を包囲しつつあった。チームレッドのメンバーはボンバーがシールズの中で人間ではない者たちを集めた。死と隣り合わせのシールズのメンバーの中には悪魔教信者も数多くいて、その信仰の見返りとして悪魔の憑依を受けいれる者も少なくはない。チームレッドは秘密を共有することで団結した。 「邪鬼の気配だ。あと無数の堕天使の気配もする。全員、援護物の中に隠れろ。タクオ。緊急召集ボタンを押せ」ヤツが言った。タクオは緊急召集ボタンを押した。同時に非番のネジとトモティンの携帯に緊急召集メールが届いた。 「なんの騒ぎだ?」会員制量販ショップで買物中だったネジとトモティンにメールが届いた。 「トモティン、会計を頼む。俺は基地に急ぐ」ネジはそう言うとトモティンを残して東戸塚にある基地まで車を走らせた。 「援軍は間に合わないだろう。俺たちだけでやるしかない」ヤツが言った。 「ああ、そうだな。窓は防弾で施錠もしっかりしているが、扉からは侵入されそうだな」コースケが言った。 「あの制服、シールズだ。しかも全員悪魔だ」窓を叩く音に反応して窓から外を見たヤツが言った。ヤツは手が緊張で震えてくるのを堪えた。(つづく) 次のページに進む メニューに戻る |