| 第66話 覚醒 「うっ……美味い……」肉食獣と化したボンバーは牙で肉を引き千切り、鉤爪を生肉に突きたてながら無心で3等水兵を食った。完全に肉食獣と科したボンバーが3等水兵を貪り食う様を見てイハラは歓びを覚えた。人肉を食らえば食らうほどボンバーの中の人間の部分が崩壊していった。3等水兵の筋肉を食べ尽くしたボンバーは人間に変身した。 「今日は最高の晩餐でした」ボンバーがイハラに言った。 「これからは私のために働いてくれるね」イハラがボンバーに言った。 「あなたには完敗だ。自分は魔王に忠誠を誓う」ボンバーばイハラに言った。イハラは満面の笑みを浮かべた。 「では最初の任務だ。シールズを使って横浜の東戸塚に本拠地を構えるSSの特殊部隊、Y4を皆殺しにしろ。彼らは我々、悪魔にとって最大の敵だ」イハラがボンバーに命じた。 「Y4?どんな部隊です?」ボンバーがイハラに尋ねた。 「今は5人編成だが、陰陽師と魔術師からなる部隊でその殺傷能力は1個中隊に匹敵するとさえ言われている。決して侮れない連中だ」イハラが答えた。 「所詮は5人。シールズ1個中隊で倒せないわけが無い」ボンバーが言った。 「だが油断は禁物だ。お前はまだ、魔術の恐ろしさを知らない」イハラが言った。 「わかりました。追浜に帰り次第。作戦を立案し、実行します」ボンバーが言った。 「さあ、店を出よう。用がある時は私が車を差し向けるからそれに乗るように」イハラが言った。 「了解しました。魔王様の思いのままに我々シールズをお使いください」ボンバーが言った。店の前には行きに乗ってきたベンツが止まっていた。運転手はどうやら堕天使のようだ。ボンバーは車に乗りこんだ。運転手はボンバーの住む横須賀市内のマンションへと向かった。 「では行こうか、堕天使よ」2台目の黒塗りベンツの運転手もまた、堕天使だった。イハラを乗せたベンツはは横浜市内にある先祖代々引き継がれてきたイハラの邸宅へと向かった。 「恐ろしい静けさだ。危険なことの前触れかもしれない」当直のヤツが拳銃の銃身を磨きながら言った。 「俺も不吉さを感じる。さっきお遊びでタロット占いをしたら死神の正位置が出た」同じく当直のコースケが灰色の勤務服にエチケットブラシをかけながら言った。 「戦闘訓練、やるか?」ヤツがコースケに言った。(つづく) 次のページに進む メニューに戻る |