第62話 シュンスケを追え

「オレの直感だが、シュンスケは秋葉原にいる。オタクの肉には不満かもしれないが、秋葉原に来る奴はでかい買い物をしにくる。当然現金も他の街の人間に比べて多く持っている。獲物にはもってこいだ」ヤツが言った。
「なるほど。でも銀座に行く奴のほうが現金を持ってそうだけどな」ネジが言った。
「だが秋葉原のほうが放棄されたオフィスビルとか、競うようにして密集して建てられた家電量販店の間の路地とかグールにもってこいのシチュエーションが多い。秋葉原で買い物客目当ての路地引き込み強盗が起きたこともある」ヤツが言った。ヤツは前所属が帝都護衛師団だったので帝都東京を知り尽くしている。
「ま、確かに銀座にはそういった闇がない。ヤツとトモティン、タクオは秋葉原に行け。俺とコースケは銀座に行く」ネジが言った。
「了解、さ、行くぞ」ヤツが言った。

グレーの制服を着て、拳銃を所持したY4の一行は銀座チームと秋葉原チームに分かれて捜索を開始した。

銀座チームだが、ネジにはあまりにも多くの悪魔が見えるため、グールを見つけ出すのに苦労した。ネジとコースケはエルメスやシャネル、ティファニーにルイ・ヴィトンが建ち並ぶ地点まで進んだ。ネジには悪魔が見えていたがほとんどが淫乱なことで知られるレオナルド氏族の堕天使で、グールは見当たらなかった。また、銀座の路地には居酒屋や高級パブ、キャバレーなどがあるため、仮にグールが居ても人肉を食らう時間はないと思えた。

「やはり首都護衛師団出身のヤツの読みが正しかったか」ネジはそう思いながら秋葉原チームに電話をかけた。秋葉原チームは電話に出なかった。

その頃秋葉原チームのヤツは量販店の間から強烈な死の気配を感じた。ヤツはG18マシンピストルを抜いた。トモティンとタクオも拳銃を抜いた。

ヤツが路地を進む。ヤツはゴミ箱の影に血だまりがあるのを発見した。グールと化したシュンスケと両腕、両足の筋肉を食われ、出血多量で死んだ男の遺体が見えると同時にシュンスケはヤツに飛びかかった。が、ヤツは上手く間合いを取っていたのでシュンスケの鉤爪が銃を掠めただけで済んだ。(つづく)

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