第50話 昼間になって

昼間になってテロの全容が見えて来た。そして、これが世界史上最悪級のテロだったことが判った。Y4は本部待機と言うことで横浜に帰された。

SDの捜査によると、自殺した銃乱射犯はソンブレロ社を解雇後にグアムの射撃場で射撃の教官をしていた4.25旅団のヨンハッ・アルシャヴィンと接触していたことが判明した。ヨンハッ・アルシャヴィンとスンジン皇子を洗脳したヨンハッ・ジャミル・アル・メハレルとの関係は不明だが、4.25旅団は第三帝国領朝鮮経由で国内小包としてVZ61とゾンビウィルスの充填された7.62mmモーゼル弾を銃乱射犯に届けていた。

「やはり予想どおりだったな、モト」イハラが言った。
「……」モトは足を組んだまま制帽をアイマスク代わりにして椅子に座って寝ていた
「さすがのモト様でも無防備な時があるんだな」イハラは思った。

その頃Y4は待機をいいことに仮眠室で寝ていた。初の本格的戦闘で高揚気味のタクオだけが起きていてテレビを見ていたが。各社共にテロの特別番組を放映していた。Y4が映っている防犯ビデオは全て機密扱いになり、SDが没収していた。

「テレビでオレたちの活躍が話題になれば合コンで自慢できるのに」タクオがぼやいた。
「何言ってんだ、怪物扱いされるだけだし、お前まだ19歳だろうが」ネジが言った。
「ネジさん起きてたんっすか?」タクオが尋ねた。
「誰かさんがテレビをつけたおかげで目が覚めた。それにやはり寝ていてもあれだけの惨事だ。フラッシュバックしてすぐ目が覚めたさ」ネジが言った。
「ネジさんほどの陰陽師でも昨日の戦闘は衝撃的だったっすか?」タクオが言った。
「ああ、あそこまで酷い戦闘は初めてだ。それに地下鉄の破壊された車体のイメージと死体を貪り食うゾンビのイメージが強く刻まれている」ネジが言った。
「誰かさんのおかげで目が冴え冴えしてきた。射撃場でぶっ放してくる」ヤツが起きるなりG36Kを手に取り言った。
「連射は禁止だぞ」ネジが言った。
「了解」ヤツはそう言うと基地内の射撃場に行った。
「おはよー、腹へった。カップラーメン食う」コースケが言った。コースケはカップラーメンを開封して湯沸しポットで熱湯を注いだ。
「待機だからコンビニに行けないんだよな。腹へった」トモティンが言った。
「自販機の菓子パンでも買って来い。自腹でな」ネジが言った。トモティンは菓子パンを買いに行った。(つづく)

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