| 第46話 21歳の地図 「センター街のゾンビは全て始末したようだな。優秀だ。だが、事態が思わぬ方向に動いた。地下鉄副都心線渋谷駅で上下線の列車がゾンビの襲撃を受けた。今は両編成の車掌とも連絡が取れない。地図を上層階を走る銀座線の駅事務室から受けとって作戦をたて、首都メトロ渋谷駅を掃除しろ」イハラが言った。 「了解」ネジが言った。 「と、いう訳で地上3階にある銀座線の駅まで行って、駅の地図を手に入れて来てほしい。志願者はいるか?」ネジが言った。 「俺とコースケで行く」ヤツが言った。 「なんで、俺?」コースケが言った。 「魔術師と一緒じゃなければ怖いんでね」ヤツが言った。 「と、いう訳だ、ヤツ、コースケ、行って来てくれ」ネジが行った。 「了解」ヤツとコースケが言った。 「人がいない渋谷駅って怖いっすね」コースケが複雑に入り組んだ通路を通りながら言った。 「避難が完了しているんだろう」ヤツが言った。 「どの階段を登れば駅事務所にたどり着くんだろう?」コースケが言った。 「さあな、『いのあたま』線から行くとあると言う話なんだが」ヤツが言った。 「それって『いのがしら』線のこと?」コースケが言うと同時に上行きの階段があった。無人のフロアは電気が消されていた。コースケとヤツはL字型懐中電灯をつけて駅の事務所に向かった。事務所には駅案内図のリーフレットが置いてあった。ヤツはそれを開いた。 「これで間違いないよな」ヤツがコースケに言った。 「多分。あと4部持って行くっす」コースケが言った。 「OK、戻るぞ」ヤツが言った。 「了解。でも、目の前にゾンビ2体が……」コースケが言った。ヤツはライフルを構え、連射した。2体のゾンビは倒された。 「上層階の大掃除をしてくれる部隊が必要だな」ヤツは上層階でゾンビに遭遇したことをネジに伝えた。 「俺たち方向を見誤っているかも、帰り道が遠く感じる」コースケが言った。 「ああ、ゾンビと戦ったから方向がずれたかもしれない」ヤツが言った。 「懐中電灯で周囲を見るっす」コースケが言った。しかし、光はどの階段にも届かない。 「あった。階段だ。降りよう」ヤツが言った。ヤツとコースケは人数分の地図を持って待機していたネジらと合流した。(つづく) 次のページに進む メニューに戻る |