第34話 反逆のシャムスカ

モトは軍服を着て、愛車のベンツで基地まで向かった。運転中に携帯が2度鳴ったが、運転中の携帯電話の使用は危険なので出なかった。基地に着くなり九州の西部方面軍で反乱が起きたことをイハラに伝えられた。

「なぜ九州の西部方面軍が反乱をおこしたんです?」基地の廊下を歩きながらモトがイハラに尋ねた。
「『5ちゃんねる』と『ザイオン』が大分にあることを西部方面軍指令から叱責された主席幕僚のペリクレス・シャムスカ・フォン・ブランディ陸軍中将が合図をするなり、西部方面軍指令は西部方面軍の警備部に身柄を拘束された。そして、シャムスカは『九州独立』を旗印にわが国に宣戦布告した。それだけだ」イハラが答えた。

「なぜシャムスカ中将が反乱をおこしたか?あまりに理由が単純すぎる」モトが言った。
「そして、反乱の鎮圧命令を中部方面軍に出したところ、『中立を守る』と却下され、鎮圧に当たる戦力はSSと東部方面軍だけになった」イハラが言った。
「つまり、中部方面軍は『シャムスカが勝つ』と読んだってわけですね」モトが言った。
「そう考えて間違いない」イハラが言った。
「で、出撃は?」モトがイハラに尋ねた。
「即時だ。もっとも今回は正規軍主体になるからSS第1特殊攻撃旅団は総員待機だ」イハラが言った。

「了解。ところで『5ちゃんねる』と『ザイオン』はどうなりましたか?」モトがイハラに尋ねた。
「どちらも情報部がアクセスを完全にブロックした」イハラが答えた。
「『ザイオン』にアクセスした人物の監視体制は?」モトが尋ねた。
「ゲシュタポが監視している。テロを起こそうとすれば身柄を拘束できる体制だ」イハラが言った。
「これでテロに足を引っ張られることはなさそうですね。後は正規軍の踏んばり次第か……」モトが言った。
「わが部隊は今後発生するテロに対応することになる」イハラが言った。
「了解」モトはそう言うと自分の執務室に入っていった。(つづく)

次のページに進む

メニューに戻る