| 第31話 アフガンにて 一行はパキスタン経由で米州連合軍の司令部があるアフガニスタンの首都、カブールに到着した。 「おい、あの荷物持ちは成田までじゃなかったのか?」モトが大柄だがまだあどけない2等兵を指差し、言った。 「Y4の研修生のタクオ・スンダーマン武装SS2等兵っす。新兵っすけどかなりの魔界魔法の使い手っす」コースケが言った。 「しょうがない。メンバーが一人増えたことを米州連合軍に伝えておこう」モトは衛星携帯電話を使い、米州連合軍の担当者にメンバーが一人増えたことを伝えた。一行は米州連合軍と合流するとポル・シャマンにある前線基地までトラックで移動した。山岳地帯を走るトラックは大きく揺れ、タクオの顔は青ざめていた。 「大丈夫か?」ジョンファンが英語で言った。 「大丈夫に見えますか、少佐殿」タクオが英語で言った。どこの魔法学校でも英語は必修なので、魔法学校の卒業生は英語が話せる。 「じき慣れるさ、っていうか慣れなきゃ軍人失格だ」モトが英語で言った。モトは特待生試験で大学に入った。そして苦手な英語も選抜クラスに入れられた。Cが一個でもあったら特待生失格になってしまうので、モトは英語を死に物狂いで勉強した。さらに小遣い稼ぎでSS士官養成部隊にまで所属していたのでモトのキャンパスライフは他の大学生とは異なり、非常に多忙なものであった。 魔法学校出身のトモティンとコースケはジョンファンとタクオ、モトのやり取りを聞いて笑っていた。 ポル・シャマンで装備を受け取った一行は機械化歩兵C中隊への同行を認められた。C中隊に合流した一行は数回の戦闘を経て、敵の司令部にたどり着いた。 「お前ら先に中に入れ」C中隊長が言った。ジョンファンが司令部の中に入ったとき、銃声が鳴り響いた。ジョンファンは口を撃たれ、弾丸は後頭部から抜けていた。ジョンファンは即死だった。モトは印を結び、敵を金縛りにする「禁人」の術を使った。スンジンは金縛りに遭った。スンジンを取り押さえたネジらは結束バンドで手を後ろ手に縛り上げ、両足首も縛り上げ、頭に麻袋をかぶせた。(つづく) 次のページに進む メニューに戻る |