第30話 アフガンへの道

呼ばれてから30分後、フィールドグレーの制服を着用したY4のメンバーが焼肉店に到着した。
「30分か、優秀だな。ところでなぜ、ヤツ中尉がいる?」モトがネジに尋ねた。
「ユースケ上等兵が前線で負傷して後送され、そのまま士官候補生学校後期に編入になったんです。そこでユースケの補充としてヤツさんが加わったんです」ネジが答えた。
「よろしくお願いします」ヤツがモトに言った。
「陰陽師か?」モトがヤツに尋ねた。
「はい。それに同じSS第1特殊攻撃旅団所属でしたので内部異動という形でY4に補充として加わりました」ヤツが答えた。
「わかった。席について肉を食え。オレのおごりだ」モトが言った。30分後、モトはこの発言を後悔することになる。

「『ザイオン』攻撃に参加する?!」ネジがモトから作戦を説明され呆気にとられた。
「そうだ。オレの予想が正しければ、『ザイオン』はムジャヒディンの本拠地にない」モトが言った。
「じゃあ、どうしてムジャヒディンの本拠地に乗り込むんですか?」ネジが言った。
「大韓王国に送り込んだスンジン皇子がハン島で行方不明になってから1ヶ月近く経つ。しかし、しきたりとして大韓王国軍はスンジン皇子を救出できない。スンジン皇子の居場所はムジャヒディンの本拠地だ。そしてオレの目的はムジャヒディンの本拠地にあるであろうパソコンのハードディスクだ。本国でオレのツールを使えば一度消されていてもハードディスクに記載されていた内容が復活する。そうすれば『ザイオン』を見つけられるかもしれない」モトが言った。

「ただ、今は『オペレーション・ザイオン』と称して米州連合と帝国主義連盟が組んでムジャヒディンを掃討している最中っす。どうやってムジャヒディンの本拠地に行くんっすか?」ヤツが言った。
「米州連合軍の部隊と行動を共にする。目的は人的交流だ」モトが言った。

在外武官の任務をこなした時に出来た米州連合とのコネを使って、モトら一行はオブザーバーとして米州連合軍と行動を共にすることを許可された。ただし、装備は米州連合軍の物を使用するという条件付である。一行は了承してアフガンに向かった。(つづく)

次のページに進む

メニューに戻る