第22話 悪魔の軍艦(その2)

「くたばれ、下魔が!」ネジが発砲する。悪魔はネジに額を打ち抜かれ、倒れた。一行が10mほど進むと再びコープスが現れた。
「苦しい……苦しい……」一つの死体に指揮された死体の塊に埋もれた死体がうめき声を上げる。指揮している死体をネジが撃った。指揮している死体が破壊されると、死体がばらばらになった。死体があげていた苦悶の声も止まった。

20m進んで居住区が終わった。Y4の一行は甲板に出た。すると船が沈み始めていた。

「全員退避、居住区から浸水。右舷側から脱出しろ」ネジは海軍の部隊に連絡すると救命ボートをユースケとコースケに下ろさせ、トモティンと共に飛び乗った。

ネジが適切な指示を行ったことで、海軍にもY4にも犠牲者は出なかった。

「あれだけの損傷では沈むはずないのに……」海軍の大尉が言った。船は悪霊の力で完全に沈んでしまった。

「地上の部隊が心配だ」トモティンがネジに言った。
「地上の心配は地上についてからだ。まずは船を漕ごう」ネジはそういうとユースケとコースケに船を漕がせた。軍艦が岸に沿っていたので、一行は15分ぐらいで岸にたどり着いた。
「ネジさん、船が沈んだところに……」コースケが海を指差した。
「悪霊フライング・ダッチマンか……」ネジが言った。
「フライング・ダッチマン?」コースケがネジに尋ねた。
「俗に言う幽霊船だよ。船そのものがフライング・ダッチマンに取り憑かれていたからあれだけの悪魔が集まったんだ」ネジが言った。
「げっ、最悪っす」コースケが言った。
「船は名前を持っている。だから、魂だって持っている。ゆえに悪霊に取り付かれる。ほれ、タオルだ。受け取れ」ヤツがコースケに言った。岸ではどこからともなく機甲擲弾兵B中隊がやってきて、救護所を開いていた。
「船が沈んだって聞いた時は遺体を収容させられるんじゃないかって心配したよ。どうやら全員、無事脱出できたらしいな」ヤツがY4のメンバーにタオルを渡しながら言った。

まもなく救護所に海軍のトラックがやってきた。海軍のメンバーはY4とわかれ、トラックで海軍基地まで戻っていった。

「Y4の仕事は終わってないぞ。これから幽霊屋敷の探索だ」ヤツはそういうとUMPを回収し、Y4のメンバーが普段使っている銃を渡した。(つづく)

次のページに進む

メニューに戻る